スウェ-デンでは、なぜ過労死が起こらないのか?
日本では、悲しいことに過労死で亡くなる人があとを絶ちません。
過労死という言葉はスウェーデンでも "Karoshi"として表記されており、数年前に
NHKの記者の佐戸末和さんの過労死のニュースは、こちらでも取り上げられました。
https://www.svt.se/nyheter/utrikes/japansk-journalist-jobbade-ihjal-sig
何故、日本では過労死が絶えないのか?
何故、スウェーデンでは過労死が起こらないのか?
というのを私なりに考えてみました。
① 残業代というのは、シフト制の仕事でない限り、基本的に発生しません。
そのため、皆仕事を時間内に終わらせ、さっさと帰宅し、余暇は自分の時間、家族との時間として使います。
② 日本では、仕事が終わらないのは、本人の範疇で本人の責任で片付けるといった風潮があるかと思います。
一方、スウェーデンでは、仕事が終わらないのは、会社がリソースを十分に取れてないため、会社の責任であるといった認識があります。ですので、長時間残業してまで仕事を片付けるということをしません。
③ 祝日は少ないですが、有給休暇が多いです。会社、ポジションにより若干異なるものの、25日~30日与えられます。
また、国からも有給休暇を消化するように強く推奨されていることもあり、多くの人が、毎年、有給休暇をほぼ使い切ります。
冬は、寒く暗いため、ほとんどの人が、7月から1か月~1か月半の夏休みをとります。
こちらでは、長いお休みをとり、心身ともに休息することが大切と考えられています。
➃ スウェ-デン人は、まずは、プライベート及び家族を優先させ、仕事は二の次という考えがあります。
従って、会社のため、仕事のために、心身ボロボロになるまで働くという概念が全くありませんというよりも、なぜ死ぬまで働くのかを理解することができません。
スウェーデン人は、仕事をするのは、生活を楽しむために収入を得る手段であると考えのに対し、日本は、ややもすると仕事をするための人生になっているのではないかと思います。
私も以前、日本で仕事していた時に、仕事が忙しく会社を出るのが、夜の10過ぎで、翌朝8時半すぎには、会社にいっているような生活をしていた時期があります。そんな生活をしていると睡眠不足で疲れが蓄積し、体調を崩してしまいました。
また、スウェーデン人の夫が、夕食を準備して 私の帰宅を待っていたりするのを見ると、申し訳ないなと心が痛みました。
こっちきてから、いかに仕事とプライベートのバランスが大切かを学びました。